職場における個々の作業スペースの重要性が再評価される中、施工型パーテーションの導入が注目されています。

パーテーションは、部署や目的別のスペースと個人のプライバシーとを確保しながら、業務への取り組みを向上させる効果があります。

この記事では、パーテーションを職場に導入するメリット、そして効果的な配置方法や注意点について解説していきます。

 

1.パーテーションのメリット

 パーテーションは、オープンスペースのオフィス環境におけるプライバシーと集中力の確保に欠かせない要素です。以下にそのメリットについて解説します。 

 

柔軟なオフィス創り

現代のオフィス環境は、変化が常であり、チームの構成やプロジェクトの性質に応じて柔軟に対応する必要があります。パーテーションは、その軽量性と移動の容易さから、オフィスレイアウトの変更を簡単に行うことができます。短期間でのプロジェクトやチームの再編成時にも、迅速に作業スペースを再配置することが可能です。

また、パーテーションを使用することで、必要に応じて個人の作業スペースを拡大したり、チームでのコラボレーションスペースを作成したりすることができます。このような柔軟性は、従業員のワークスタイルや企業のニーズに合わせた最適なオフィス環境を実現する上で非常に重要です。

プライバシーの保護

パーテーションで、個人のプライバシーを保護することも可能です。オープンスペースのオフィスでは、従業員が周囲の目を意識せずに仕事に集中することが難しい場合があります。

パーソナルなブースやデスクトップ型パーテーションを設置することで、個々の作業スペースが確保され、外部からの視線を遮断します。これにより、従業員は個人情報を扱う業務や集中を要するタスクを安心して行うことができます。

集中力の向上

オープンスペースのオフィスはコミュニケーションの活性化に貢献しますが、同時に騒音や周囲の動きが集中力を阻害する原因にもなります。パーテーションを使用することで、これらの外部からの干渉を効果的に遮断し、騒音を抑えた作業環境を作ることが可能です。 

特に、音を吸収する材質のパーテーションは、オフィス内の騒音レベルを下げるのに役立ちます。集中力が向上することで、作業の効率が上がり、最終的には企業の生産性向上に寄与するでしょう。

 

2.パーテーションの選び方 

パーテーションを選ぶ際には、その目的、オフィスの雰囲気、そして従業員のニーズに合わせた適切な選択が求められます。以下に、材質、サイズ、デザインに基づいた選び方のポイントを解説します。

 

材質の選定

パーテーションの材質は、その機能性とオフィスのデザインに大きく影響します。

床から天井までの高さのハイパーテーション製品の中でも、アルミパーテーションは、オフィスのあらゆるシーンに対応できる実用性と可変性、そして経済性に優れた、施工型パーテーションの基本製品です。

より堅牢性の増したスチールパーテーションは遮音性にも優れ、会議室や応接室に適しています。

ガラス製のパーテーションは、明るさを保ちつつ空間を区切りたい場合に最適です。

置き式の背の低いローパーテーションは、取り扱いの容易さとコストパフォーマンスに優れ、商談ブースなど、簡易的にオフィスの目的に応じたスペース作りができます。

サイズ(寸法)の考慮

 オフィスのスペース効率や、制限したいプライバシーの程度により、パーテーションの「サイズ(寸法)」選びも重要な要素になります。

空間を天井までしっかり仕切りたい場合は、施工型のハイパーテーションがおすすめです。気密性や秘匿性を担保しながら

独立した部屋として使用することができます。

空間を緩やかに仕切りたい場合は、ローパーテーションがおすすめです。適度にオープン感を保ちつつ、目線の高さまでなど、用途に応じた間仕切りスペースを提供します。

使用目的やや、求めるプライバシーや秘匿性レベルに応じて、適切な高さと工種別のパーテーションを選ぶことが重要です。

デザインの選択

オフィスの雰囲気やブランドイメージに合わせたパーテーションのデザインを選ぶことは、職場の環境を向上させる上でも有効で、従業員満足として定着率にもつながります。

モダンなオフィスにはブラックやホワイトなどシンプルでスタイリッシュなパーテーションが。クラシックやナチュラルな雰囲気のオフィスには木目使いのパーテーションが適しています。

また、ブランドカラーやロゴをパーテーションのデザインに取り入れることで、企業ブランディングを内装意匠に反映させることで、来評者へのプロモーションも可能です。

機能性の確認 

パーテーション選びでは、見た目だけでなく、機能性も重要な判断基準となります。

施工型パーテーションは、それぞれに特徴を持ち合わせています。また引き戸やスライドドアタイプなどドアのバリエーション、スライディングウォールなど可動式のパーテーションなど、多彩な製品群がラインナップされています。

工事不要のローパーテーションには、持ち運びができる簡易パーソナルブースもあります。WEB会議用など、任意の場所に即席のパーソナルワークスペースを作りことができます。

 

3.パーテーション配置のコツ

パーテーションの適切な配置は、オフィスの機能性と快適性を向上させる鍵となります。

以下に、効果的なパーテーション配置のためのコツを紹介します。

 

オフィスのレイアウトを考慮する

全体のレイアウトを把握し、パーテーションを配置することで生じる動線や空間の変化を事前に検討します。

特に、通路の確保や緊急時の避難経路を妨げないようにすることが重要です。 

従業員のワークスタイルを理解する

従業員一人ひとりの作業スタイルやプライバシーのニーズに合わせてパーテーションを配置します。

集中を要する作業には高めのパーテーションを設置し、コミュニケーションが活発なエリアでは低めのパーテーションを選ぶなど、目的に応じた配置が効果的です。

柔軟性を持たせる

オフィスのニーズは変化するため、移動や再配置が容易なパーテーションを選び、レイアウトの柔軟性を確保します。

これにより、チームの変更やプロジェクトの進行に応じて、迅速に環境を調整することが可能になります。

空間の圧迫感を避ける 

高すぎるパーテーションは、空間を圧迫し閉塞感を与える可能性があります。オフィスの広さや天井の高さを考慮し、適切な高さのパーテーションを選ぶことで、開放感を保ちつつプライバシーを確保します。

 

4.パーテーション配置の注意点

パーテーションを配置する際には、ただ単に空間を区切るだけでなく、いくつかの注意点を考慮する必要があります。

以下に、パーテーションを配置する際の主な注意点を挙げます。

 

照明や空調設備の「天井」も考慮

パーテーション設置を検討している初心者にありがちなのが、床面の意識に対して、目線に入りにくい天井の仕様がどうなっているかが盲点になりがちです。パーテーションは床天井にレールを設置しパネルをはめ込んで建てる構造物です。空調設備や照明の位置を考慮した設計が欠かせません。

また自然光を生かした照明設計や、既存の空調を取り込めるレイアウトであるか?等、レイアウトやパーテーション設置には専門性が求められます。

通路と動線の確保 

快適なオフィスには機能的な導線は欠かせません。

オフィスの改装では、パーテーションを設置することで、従業員の動線が変わることもあります。

通路が狭くなりすぎたり、避難経路の確保など、安全な動線と十分な通路の幅を確保することが重要です。 

環境音の管理 

パーテーションは騒音をある程度遮断することが期待できますが、完全に音を遮るわけではありません。

会話内容や電話の声を制限したい場合は、スチールパーテーションや吸音材の活用を検討する必要があります。

空間の圧迫感を避ける 

オフィスは1日の長時間を過ごす空間となります。パーテーションパネルのカラーやガラスパネル、オフィス什器や家具、観葉植物でオフィスを完全に間仕切りする場所、ゆるやかに仕切る場所の工夫で、圧迫感を避け、適度な開放感と集中できるパーソナルスペースの両立が、快適性と生産性の向上につながります。

 

5.まとめ

パーテーションの導入は、オフィス創りにおいて、コミュニケーション促進とプライバシーの確保を両立するための有効な施工手段です。

パーテーションを柔軟に配置することによって、チームワークの促進と個人作業の集中力向上のバランスを取る上で重要な役割を果たします。

適切な材質、サイズ、デザインの選択を通じて、職場の生産性と従業員の満足度を同時に向上させ、企業の生産性を高めることに貢献します。

パーテーションの戦略的な活用を検討してみましょう。

 

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